電子カルテで空床の一覧表示も可能に

病院の規模には限りがあります。

ベッドの数を途中で増やすことができない以上、入院患者の受け入れや、一定期間以上の入院をさせられるかどうかなどを細かく判断しておく必要がでてきます。

そのためには入院患者の容態などを正確に把握しておき、どの患者にはどれくらいの期間の入院が必要かとか、退院させても大丈夫そうな患者は誰なのかなどを判断できるようにしなければなりません。

もちろん、これらのデータは膨大であるため、常に病床がいっぱいになるような状況に置かれれば現場でのストレスは過大なものになります。

ですが、そのデータを分かりやすく管理してシミュレートしてくれるものがあれば、そうした心配は一挙に軽減できるものとなるでしょう。

電子カルテにはこのような空床の一覧表示やベッドが空くかどうかのシミュレートまで管理できるようになっています。

患者の状態や必要な入院期間の他、新たに受け入れた場合にはベッドが空かなくなるかなどもわかりやすくなります。

更には地域全体でこうした情報が共有できていれば、いざという時に緊急での搬送が行われた場合、どの病院に回せばスムーズに入院措置を受けられるかという点までしっかりと把握できるようになるのです。

近年では救急患者の受け入れをどこの病院でも行えず、たらいまわしになる内に患者が助からなくなるというニュースも何度も流れました。

しかし、電子カルテによってこれらのベッドシミュレートが管理できるようになれば、そのような悲劇も防げるようになるのです。